アロマのお話

アロマの基礎知識

アロマテラピーって何?

精油が心や体に与える影響を利用するのがアロマテラピーです。

アロマ(Aroma : 芳香)とテラピー(Therapy : 療法)という言葉を合わせた造語です。

精油って何?

精油とは、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などからわずかに分泌される有機化合物の集まりです。

たとえば、1キロのローズの精油を抽出するには、花びらが3トンも必要です。

どんな効果が期待できるの?

植物の成分を凝縮した精油の作用はとてもパワフル。ただ単にリラックスするだけではなく、胃や腸の働きを整えたり、生理を促して規則的にしたりとその効果も様々。

近代アロマテラピーが発祥したフランスでは、精油を内服したり、直腸などの粘膜に投与して、その薬理作用を得ることが医師による医療行為として行われております。

(注) 精油には経口毒性があるので、独自の判断では決して飲んではいけません。

精油の種類

精油の種類は300種類にも及ぶとも言われており、香りの特徴や効果も様々。一般的な精油の香りは、7つに分類されます。

シトラス系

レモンやオレンジなど、主に柑橘系のフルーツから採れる香り。

さわやかでみずみずしい印象で、気分を明るく前向きにする作用があります。

《代表的な香り》
 オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン

フローラル系

いわゆるお花の香りで、主に花びらから抽出します。

甘く華やかでフェミニンな印象です。

《代表的な香り》
 ローズ、ラベンダー、カモミール、ジャスミン、ネロリ

ハーブ系

ハーブや薬草をイメージさせるすっきりとした香り。

呼吸器系に作用するものが多く、気分をシャキッとさせます。

《代表的な香り》
 ペパーミント、ローズマリー、タイム、セージ、スイート・マジュラム

ウッディ系

森の中をイメージさせる樹木のさわやかな香りです。

ストレスを解消したい時や、リラックスしたい時に使用します。

《代表的な香り》
 サイプレス、ヒノキ、パイン、ユーカリ、ローズウッド

レジン系

レジンとは、樹脂のことです。
木の樹脂を原料にした独特の香り。

粘度の高い精油が多く、肌のひび割れなどの治癒効果が高いので、ハンドクリームやかかとのクリームなどによく使われます。

《代表的な香り》
 フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラ

エキゾッチク系

エキゾチックとは、「異国情緒」といった意味。
もともとは、西欧からみた異国情緒。つまり、アジアを連想したものです。

異国を思わせるような個性的な香りで、不安感や動揺を鎮める作用があります。

《代表的な香り》
 イランイラン、サンダルウッド、パチュリ、ベチバー

スパイス系

料理にも使われる香辛料が原料のスパイシーな香り。

独特な雰囲気を持つものが多く、やる気や元気を取り戻させ、体を温める作用に優れています。

《代表的な香り》
 シナモン、ジンジャー、ナツメグ、ブラックペッパー、クローブ

アロマテラピーのメカニズム

精油成分は、下記の3つのルートを通じて心と体に作用します。

① 鼻から脳へのルート

アロマテラピーの最もポピュラーなものがこのルートです。

香りをかいて脳で「におい」を認識。
視床下部から下垂体へと伝わって身体が反応します。

② 肺から血液へのルート

アロマバスに入って深呼吸したり、フェイシャルスチームで蒸気を吸入したりして得られる作用がこのルートです。

肺の粘膜から精油の有効成分が血液に入って体内に流れるルートで、その効果は全身に行き渡ります。

③ 皮膚から血液、リンパへのルート

アロママッサージで得られる作用がこのルートです。

精油はとても小さく脂溶性の物質で出来ているため、体を守るための表皮を通過し、表皮から真皮に浸透していきます。

さらに真皮にある血管やリンパ管に吸収され、全身の組織や器官に作用します。

アロマテラピーのやり方

精油を使ったアロマテラピーにはいろいろな方法があります。

精油を拡散し、香りを楽しむ芳香浴、肌からも有効成分を吸収できるアロママッサージ、バスタイムに精油を活用してアロマバス、毎日の家事が楽しくなるアロマハウスキーピングなど。

マグカップ

手軽にアロマテラピーを楽しめるのがこちら。

オイルウォーマーやディフューザーを買う必要はなく、マグカップがあれば楽しめます。

熱いお湯を8分目くらいまで入れて、精油を1、2滴垂らす・・・これだけ。

アロマバス

お湯の中に精油を落として入るアロマバス。

鼻から香りを楽しむ芳香浴の効果と同様に肌からも香りの成分が浸透します。

精油3~5滴を天然塩(大さじ2)かキャリアオイル(10ml)で希釈し、お湯をはった浴槽に入れてしっかり混ぜてください。

半身浴や座浴などの部分浴も効果的。

フェイシャルスチーム

フェイシャルスチームとは、蒸気を顔に当てることで肌を保湿し、鼻や口から精油の成分を吸い込んで体内に取り入れることです。

肌の毛穴が開くので、洗顔では落としきれない毛穴の汚れや老廃物を取り除いてくれます。

用意するものは、洗面器と大き目のタオル。

熱いお湯を洗面器の7分目まで入れて、精油を2~3滴入れます。

お湯より30cmくらい上に顔を持っていき、蒸気を逃さないように頭から大き目のタオルをかぶります。

目を閉じて、5分間蒸気を当てます。

深呼吸するのも効果的。

アロママッサージ

香りを楽しみながらのマッサージは、アロマテラピーの効果を心でも体でも感じることのできるベストな方法。

お風呂上りに行えば血流やリンパの流れが良くなって、冷えやむくみも改善。

心にも体にも作用するダブル効果で、あなたをさらに健康に美しくしてくれます。

マッサージオイルは、精油とホホバオイルなどのキャリアオイルを混ぜて作ります。

割合は、顔用と体用で異なり、顔用の場合はキャリアオイル10mlに対して精油が2滴、体用はキャリアオイル10mlに対して精油が4滴。

数種類の精油をブレンドして、オリジナルの香りを見つければ楽しさ倍増。

アロマでハウスキーピング

毎日のお掃除にアロマを取り入れて楽しくハウスキーピング♪

① 台所用消臭スプレー

精油を使って生ごみなどのにおい消し。

排水溝や三角コーナーなどに振りかけて、嫌なにおいをシャットアウトしましょう。

《レシピ》
・精油 10滴 ・無水エタノール 50ml ・精製水 50ml

② 食器用洗剤

消毒や殺菌作用のある精油のチカラを借りて、洗浄効果をアップさせましょう。

《レシピ》
・精油 20滴 ・無香料食器用洗剤 200ml

③ ルームスプレー

住人には分からないその家独特のにおい。

数種類の精油を配合して、オリジナルのルームスプレーを作ってみましょう。

《レシピ》
・精油 20滴 ・精製水 50ml

アロマテラピーの注意点

アロマテラピーの注意点は以下の通りです。

① 精油の類似品の合成油に注意

アロマ関係のショップや雑貨屋さんなどに売っているもの。容器は精油に似ているが、化学的に香りだけ似せて作られており、アロマテラピーには使用出来ません。

精油と同じようにアロマディフューザーなどで使ってしまうと、身体にどんな影響をもたらすか分からないので注意が必要です。

これらの品名は「ポプリオイル」、「アロマオイル」という名前で売られています。

アロマテラピーを行う際は、必ず100%天然オイルを使用しましょう。

② 直接肌につけてはいけません

精油は植物の成分が濃縮されていて刺激が強すぎるため、直接肌につけてはいけません。

肌に使うときはホホバオイルやアーモンドオイルなどのキャリアオイルで1%以下に希釈してください。

敏感肌の人は、もっと低い希釈率にしたほうが安全です。

ただし、ラベンダーとティートリーの精油だけは原液のまま、肌につけることが可能です。

切り傷や火傷のときは、ラベンダーを綿棒に染み込ませて患部に塗りましょう。

③ 光感作用のある精油は紫外線NG

ベルガモットやレモンなどの柑橘系の精油などには紫外線に当たると発疹やしみが出来るものもあるので、使用後、数時間は強い紫外線を避けてください。

④ 体調や体質により、使用禁止の製油

妊娠中や高血圧の人、てんかんの人、1歳未満の赤ちゃん等、それぞれ使用してはいけない精油があるので注意が必要です。

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